俺がとっさに後ろから抱きとめると 見上げるようにして笑う。 そして 歩き出そうとする朱莉を引き止めて 抱き上げる。 昨日と同じようにお姫様だっこ。 「きゃっ…!」 「朱莉、危なっかしい」 「はっ、恥ずかしいから!自分で歩けるよぉ!」 「暴れると落ちるぞ。誰も見てないんだし。」 「で、でもぉ…」 「いいから、病人は甘えとけ」 「…はぁい」 やっと抵抗をやめた朱莉を抱いて 部屋へと向かった。