「……なぁ」
「………………なに」
ふ、と。
真ちゃんの匂いが、した。
「ごめん、な?」
「……………」
真ちゃんは、きっと私を見ている。
壁際で縮こまる私を、真上から。
ギシ、とは軋まないけれど、壁と私の隙間に、真ちゃんの腕が差し込まれて。
妙な体勢だ、と、体が勝手に緊張した。
「…やだ、ちょっとどいてよ」
「いいじゃん」
「……どいてってば!」
くるりと上を向けば。
あまりに近い、真ちゃんの目に。
絶句したまま、身を引くことも、出来なかった。
「…………」
「…………」
やだ、ちょっと…なに?
ほっぺの手形が可笑しいよ…?
「一世一代の告白をします」
「…告白? なんの?」
「愛の」
「……あ、ぃ…?」
え、なに?
愛…の告白?