─梨奈side─




昨日の今日でやっと病院に来れたのに.......




入る勇気がない.......





もう家族じゃない.......んだよね





「梨.......奈.......?」





うじうじしてたらお父さんの病室の前から




背の高いイケメンがでてきた




「えっと.......お知り合いでしたっけ?」





「ここじゃなんだから屋上に!」





そういって、イケメン君に屋上に連れて行かれて気づいた





「洸太?市川洸太だよね!?」





そう、私の元彼





「思い出してくれた?久しぶりだね」





「うん!元気そうでよかったよ!」





「梨奈こそ、元気でよかった。そう言えば、病室入らなくてよかったの?」




「まだ入る勇気がなくて.......もう、お父さんじゃないんだよね。もう.......家族じゃないの」





「家族じゃ.......ない?」





「うん、私が北海道からいなくなったのは、売られたから。あの時にもう捨てられて、今は親なんていないよ。」