絋斗先輩は、私が入学した時から話題になっていた。
そりゃあそうだよ。だって、すごいカッコいいもん。
長身で細身、鼻が高くて肌もキレイで目も大きいし、髪も焦げ茶色でさらさら。
中性的だけど、女顔ではなくて男の人って感じで・・・もうまさに王子様な人、それが先輩。
おまけに運動神経良いし性格も良くて、常に先輩の周りには人が絶えない。
そんな人がモテない訳がない!
だから私も遠くから見てキャーキャー言ってた。・・・って、今とたいして変わってないけどね。
そんな私の先輩への気持ちが憧れから恋愛対象に変わったのは、一年の夏休み真っ最中だった。
理菜と遊んだ帰りに一人で街中の大通りを歩いていたら、突然後ろからカバンを引ったくられた。
犯人は私の後ろから走って近付いて来て、そのままの勢いでカバンを奪って走って行ったみたいだった。
急だったから、カバンはあっさり私の腕から離れて行ってしまう。
「ど、泥棒ーー!!??って、痛ぁあー!!」
もちろん大声で叫んで追いかけようとした。
だけど、かかとの高いヒールパンプスを履いていたせいで、転んで足首を傷めてしまったから、ただ叫ぶ事しか出来ない。
財布も携帯も手帳も全部入ってたのに・・・!
悲しくて悔しくて、しかも足も痛いしで涙が溢れてきた・・・その時、誰かが横の本屋から出てきて、犯人を追いかけて行った。
それが先輩だった。
少しすると、私のカバンを持った先輩が走って戻ってきた。
「大丈夫?立てる?」
「あっ・・ありがとうございます!」
先輩が差し出してくれた手を取って、なんとか立ち上がる。
だけどその瞬間、足首に痛みが走って先輩の胸に飛び込んでしまう。
「わ・・っ、ごめんなさい!」
「大丈夫?足傷めちゃった?」
「そう、みたいです」
「うーん。ちょっと我慢してね」
「え?ーーわあっ!?」
突然体がふわっと浮いた。だけど、物凄く安定感がある。これはまさか・・・
お、お姫様抱っこーー!!??
足の痛みが吹っ飛ぶくらいの衝撃。
現実でやってのける人がいることにもびっしたけれど、まさかこの私が先輩のような王子様にされるなんて、夢にも思わなかった。
そりゃあそうだよ。だって、すごいカッコいいもん。
長身で細身、鼻が高くて肌もキレイで目も大きいし、髪も焦げ茶色でさらさら。
中性的だけど、女顔ではなくて男の人って感じで・・・もうまさに王子様な人、それが先輩。
おまけに運動神経良いし性格も良くて、常に先輩の周りには人が絶えない。
そんな人がモテない訳がない!
だから私も遠くから見てキャーキャー言ってた。・・・って、今とたいして変わってないけどね。
そんな私の先輩への気持ちが憧れから恋愛対象に変わったのは、一年の夏休み真っ最中だった。
理菜と遊んだ帰りに一人で街中の大通りを歩いていたら、突然後ろからカバンを引ったくられた。
犯人は私の後ろから走って近付いて来て、そのままの勢いでカバンを奪って走って行ったみたいだった。
急だったから、カバンはあっさり私の腕から離れて行ってしまう。
「ど、泥棒ーー!!??って、痛ぁあー!!」
もちろん大声で叫んで追いかけようとした。
だけど、かかとの高いヒールパンプスを履いていたせいで、転んで足首を傷めてしまったから、ただ叫ぶ事しか出来ない。
財布も携帯も手帳も全部入ってたのに・・・!
悲しくて悔しくて、しかも足も痛いしで涙が溢れてきた・・・その時、誰かが横の本屋から出てきて、犯人を追いかけて行った。
それが先輩だった。
少しすると、私のカバンを持った先輩が走って戻ってきた。
「大丈夫?立てる?」
「あっ・・ありがとうございます!」
先輩が差し出してくれた手を取って、なんとか立ち上がる。
だけどその瞬間、足首に痛みが走って先輩の胸に飛び込んでしまう。
「わ・・っ、ごめんなさい!」
「大丈夫?足傷めちゃった?」
「そう、みたいです」
「うーん。ちょっと我慢してね」
「え?ーーわあっ!?」
突然体がふわっと浮いた。だけど、物凄く安定感がある。これはまさか・・・
お、お姫様抱っこーー!!??
足の痛みが吹っ飛ぶくらいの衝撃。
現実でやってのける人がいることにもびっしたけれど、まさかこの私が先輩のような王子様にされるなんて、夢にも思わなかった。