「ちょっと海ー。」


諦めきれないのか、麻美は私の後ろをついてくる。


『岩谷さん、お待たせしました。』

「おー、サンキュー。」

『それじゃあ…』


岩谷さんに挨拶をしてる途中で、


「岩谷さんからも言って下さいよ。」


麻美が横から口を挟む。


ちょっと、やめてよ…。


「うん?どうした、橘。」


岩谷さんも、麻美の相手なんかしなくていいのに。