「それより、海達はあの後どうしたの?」

『えっ?』


まさか聞かれるとは思ってなくて、少し動揺。


「なんかあったの?」

『ううん。藤沢くん行きつけのダーツバーに行って少し飲んで帰ってきたよ。』


昨日の事を思い出すだけで、ドキンと心臓が鳴る。


昨日から、藤沢くんの事が頭から離れない。


「海、どうした?」


麻美が私の顔を覗き込む。


『何でもないよ。さっ、仕事仕事。』


給湯室から出て私は自分のデスクに向かう。


「長倉、この資料まとめといて。」

『はい。』


仕事モードの私に切り替わる。