その瞬間、フワッと藤沢くんが私を抱きしめ


「ダメー。」


って。


えっ、ちょっ…。


何してんの藤沢くん。


私が固まってしまったのを見て、


「空、海ちゃん困ってるじゃん。」


誠くんが助け舟を出してくれて。


「あっ、海ちゃんごめん。」


藤沢くんはそっと離れた。


ドキン、ドキン、ドキン。


心臓がうるさいぐらいに音を立てている。


どうしたんだろう、私。