その度に母はシワシワになってしまった目尻を下げて「ありがとうね。」と言ってくれる。
そんな疲れている母を見ていたから、私は少しでもイイ会社に就職したかった。
結婚なんてしなくてもいいって思っていたし、何よりも母に楽をさせてあげたい。
一流企業には全滅してしまい、何とか中堅企業に内定。
給料面は多少落ちてしまうけど、母を養うぐらいのお給料はもらえる。
そんな恋愛なんて目もくれず、キャリアウーマンになってやるって気持ちで入社した場所で、私はあなたと出会ってしまった―――。
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