「海ちゃんもやる?」


藤沢くんはダーツをしようと、私を誘う。


『ううん、私は見てるだけでいいよ。』


椅子に座って見ていた。


藤沢くんが投げた矢は真ん中近くにシュパ、シュパと刺さる。


『すごーい。』


ルールなんか全く知らないけれど、すごいと思った。


「あいつ、ダーツやり始めると真剣だからね。」


誠くんが私にお酒を出して、そう言った。


うん、本当に藤沢くんは真剣な顔をしてやっている。