「で、いつ行くんだ?」

「明日。」

「何処に行くかは教えてくれないのか?」

「俺が中学まで育った海沿いの街。部屋は決めてきた。」

「そっか。」


そう、私達は忙しい合間をぬってあの思い出の場所で生活をする部屋を借りていた。


空が去年の私の誕生日に連れて行ってくれた海。


あれ以来何度も行く程、私の大切な場所になっていた。


そこで私達は2人だけでひっそりと暮らしていく。