やっと父が空の上から降りる。 『空、大丈夫?』 起き上がろうとする空に手をかして、そっと頬に触れた。 赤く腫れていて痛々しい顔。 「大丈夫だよ。」 こんな時でも空は私だけには優しい顔をする。 「俺は絶対に認めないからな。」 父はそう言うと家を出ていってしまった。 「私も認める事は出来ないよ。また来るから。」 母も父を追うように出ていった。 取り残された私達は言葉も出ずただ呆然とするばかり。