けれど母は不安だった。


父はまだまだ若い。


これから先の未来がある。


それなのに、今人生を決めてしまっていいのだろうか。


母はなかなか返事が出来なかった。


「俺は学校も辞めて、すぐ働くよ。不安がいっぱいあるかもしれないけど、2人で力を合わせて頑張ろう?」

「うん。」


父の真剣な目を見て、母は頭を縦にふった。


それから2人はお互いの両親に報告。


けれど、猛反対されてしまう。


最初から反対されるのはわかっていた2人は何度も何度も頭を下げに行った。