「今日、病院に行ってきたの。」

「病院?仕事で毎日行ってるじゃん。」

「違う。産婦人科。」

「産婦人科?」

「7週目に入ったって。」

「妊娠したのか?」

「うん。どうしよう。」

さすがに父も戸惑ってしまった。


自分はまだ16歳の学生。


それなのに父親になんてなれるのか。


「一緒に育てよう。」

「えっ?」


父は決意した。


自分達の元に授かったこの命、殺してしまう事なんて出来ない。