空の家を後にし、自宅に戻る。


母は夕飯の準備をしていた。


『ただいま。』

「おかえり。お父さん、元気だった?」

『うん。若くてビックリしちゃった。』

「そっか。」

『着替えてくるね。』

「うん。」


自分の部屋に入ると、いっきに疲れが出てきてベッドに倒れ込む。


しばらくすると母が私を呼びに来て一緒に夕飯を食べる。


こうして母と食事をするのはあと何回あるんだろう?そう思うと次第に悲しみが込み上げてくる。


けれど、私は空と生きていく事を選んだ。


父や母を傷つけてまでも、私達は一緒に居る事を望んでいる。