「俺は海さえ居てくれればいいんだ。」

『私もだよ。空が居てくれるなら他に何もいらない。』


だって、こんなにも愛しているんだから。


「海、ここにおいで。一緒に暮らそう?」

『うん。』


私は実家を出て空と暮らす事に決めた。


これで解決するわけじゃないけど、私達は一緒に生きていく。


離れる事なんか考えられない。


私達がこの先一緒に居たって結婚する事は出来ない。


2人の子供を産む事さえ無理。


ここまで女手一つで育ててくれた母とだって、もう会えない。


そのくらいの覚悟は出来ていた。


それ程私は空を愛していた。


愛していたけれど、そう長くは続かないものなんだね…。