帰ってきてベッドに倒れ込むと私のケータイが鳴った。


『はい?』

「お疲れ。帰ってきた?」

『うん。今家に着いた。』

「毎日残業ご苦労様。」

『空は今日早く帰れたの?』

「うん。今日はいつもよりね。」

『いいなぁ。早く休みになって、ゆっくり空に会いたい。』

「俺も海とゆっくり会いたい。」

『明日、お昼一緒にどう?』

「いいよ。じゃあ、また明日な。」

『うん、おやすみ。』

「おやすみ。」


電話でじゃなく、会って空の声が聞きたい。


空に抱きしめてもらいたい。


毎日そんな事を思いながら私は眠りにつく。