翌朝


稚早の両親の部屋で目を覚ました私は、のろのろと支度をしてリビングに降りた。

朝食はパンなので、稚早の事は気にしないで、適当に済ませる。


時間に成ったので、私はいつもの通り、一人で学校へ向かう。


稚早と私は、漫画にでてきそうな『登下校は必ず一緒』のお約束な幼馴染みでは無い。


着かず離れずの味も素っ気もないぶん、とても楽だったりする。


恐らく、稚早は遅刻。


低血圧な人間に、早く起きて学校行こ?なんて面倒な事を私が言う筈が無いから。


そうこうしている内に、同じ制服がちらほら見えた。


教室に着き、クラスメイトと適当に挨拶を交わし、自分の席に着いた。


「花柄っ、おはよう」


それを待ってました、とばかりに、里奈が近付いて来た。


「おはよう」


明るい色のセミロングが似合う彼女は本城里奈。人懐こい性格で、可愛らしい。