私の心臓は、高二に成った今も、彼女の手の中にある。



生きるも死ぬも

全ては今も沙希しだい。


別に沙希が怖い訳じゃない。いや、怖いのかもしれない。

けれど、その感情以上に、稚早に知られたくないモノがある。其を握る沙希に、私は、逆らうことが出来ない。



だから、呼べないんだ。

昔みたいに貴方の名前を、呼ぶことが出来ないんだ。