あの時咲絢の手を離していなければ、まだ俺達の道は繋がっていたかも知れないのに。

あの時『妹が』なんて言わなければ、まだ咲絢は俺の後ろを着いてきてくれたかも知れないのに。




はっきりと自覚した。


俺は咲絢が好きなんだと。


どうすれば、またあいつと一緒の道を歩ける?


大きくずれてしまった俺と咲絢の道は、もう交わる事は無いんだろうか?




虚しさを抱えて、俺は今日もあいつのブログを覗く。

唯一これだけが、あいつの近くにいられる手段だから。


咲絢が今、何を考えてどんな気持ちで仕事をしているかは分からない。

だから、俺はただ[頑張れ]としか言ってやれないんだ。

毎日送るメッセージに、ドラマの感想を付け加えて今日も送信する。




少しでも俺のこの気持ちが咲絢に届けばいいのに。