何も反応を示さない椿。
ただ、涙が流れるだけであった。
「あなた達の絆が強かったから、結束を壊す事は不可能だった。だから、あなたを平成に行かせるしか、他に方法はないんです。それによって、歴史が変わります。
……でも、あなた達の心は、変わらなかったんですよ」
「…うっ……」
椿はついにしゃがみこんで、泣いた。
「だったら、私にももう一度やらせてよ!会わせてよ、沖田さんに!土方さんにも近藤さんにも、皆にっ!私まだ、何も出来ていない!」
「それは無理です」
「どうしてよ⁉」
「そんな事をしたら、あなたへの復讐はどうなるんですか。それに、もしも私が庄助さんの頼みを破れば、一度決めた事をやめれば、私は魂ごと消えることなってるんです。
新選組の局中法度のように、そういった規範があるんです。
私が消えれば他の何かが引き継ぎますが、作られるのはこれとはもっと別な世の中。あなた達が生きてるのは、私が作り上げた世界なんです」
「そんな自分勝手な…!」