今朝 早く出かけた千尋は 花を迎えに行った?

頭の中でいろんな妄想が育ち始める。


いい感じだったんだけど


いい感じって何?


その時 千尋と目が合った。

ドキン・・・・・・

千尋が親指を立てて嬉しそうに微笑んだ合図に
不安感が渦をまく。


石川 花 はいつものように陰気な感じで
アタシは千尋の美的感覚も謎に感じられる。


嬉しそうな千尋の顔がずっと頭から離れなかった。

放課後 携帯に目をやると
千尋からのメールが入っていた。

『今日と明日の当番変更 よろしく!!』

はぁ?


腑に落ちない気持ちの中 ざわざわと
何かに注目している生徒たちの間から



千尋と花が並んで歩く後姿が見えた。

背の高い千尋に 寄り添うように花が……


まさか……違うよね?
千尋の片思いが実った何て言わないでよ

「マジか?」後ろで男子の声がした。

「千尋が言ったんだって マジだから……」

「ありえねーし…あの陰気女だぞ……本気だったのか?」

「俺の女だから もうからかうなって凄まれたんだって……」

アタシは目を固く閉じた・・・・・。