気が気じゃなかった。次の時間の 授業なんか上の空

保健室には先生がいるから めったなことはないけど
でも 千尋があんな どんくさい子に


三年もの間 片思いしてるっていう事実が怖い・・・・。


戻ってきたかな……
チャイムと同時に教室を飛び出して


隣のクラスの前を何度も歩いてみる。


やっと 先生が出てきて 千尋が飛び出してきた。

「あ!!!」

思わず声をかけてみる。

千尋は驚いた顔でアタシを見る。


「石川さん 大丈夫なの?」

「うん 学食 学食~~~」そう言うと 千尋は
階段を下りて行った。

恋より食い気だね・・・・


教室に戻ろうとしたら 足を引きずった石川 花がいた。


「大丈夫だった?」

「あ うん ちょっとねじっただけ…」

声が声優みたいでめっちゃカワイイ

「お大事に」

「ありがとう」

鼻くらいまで 隠れた前髪は重くて陰気な印象だった。
何でなのかな こんな子が恋の対象なんて


千尋ってわかんないよ・・・・・。

って言うか 負けるアタシってどんだけ魅力ないの・・・・。