「ふぅ…」



 先生も誰もいない放課後の図書室で一人、ため息をつくなんてなんか寂しい。


 でも。

 副島君のこと好きって自覚してから…

 副島君が頭から離れてくれないんだもん。


 ずっとずっと副島君のことばっかり考えておかしくなりそう。





「私に好きな人ができるなんて…」


 
 思ってもなかった。

 第一、今まで男の人を好きになったことなんてなかったんだもん。

 好きって自覚したのはいいけど、どうしていいのか分からないよ。





「っていうか、本当に私好きなのかな?」



 元々、みんなから好かれてる副島君のこと気になってた。

 でもそれは確かに、憧れだった。

 …そんな人から話しかけられて笑顔見せられたからってこんなに簡単に好きになるものなの?