「・・・」

私は何も言えず、ただ黙って、

ご主人を見つめる。


「私の名前は、桜の華と書いて、

桜華(おうか)と申します・・・

宗吾さんの…昔からの付き合いで」


?!…昔からの付き合い?!

ま、まさか、今もお付き合いを?

私の顔は、どんどん暗くなっていく。

・・・

「こう見えて、そろそろ60歳なんですよ?」


「・・・へ・・・へ?え?!」

ろ、60歳?!

そんな熟女とも、お付き合いなんて、

宗吾の許容範囲って一体・・・

っていうか、桜華さんは、

どう見ても、40代にしか見えない。

・・・

「フフフ」

私の驚き様に、

桜華さんは意味深に笑った。

・・・いよいよ、彼女だと、言うんだろうか。