部屋に通され、

座敷に入って、ようやく亜紀を下ろした。


「重たいのにごめんなさい」

「何言ってるんだ、軽すぎるくらいだ。

ちょっとチェックインしてくるからゆっくりしてろ」


「・・・はい」

・・・

頷いた亜紀を確認すると、

部屋を出ていった。

・・・

チェックインの手続きの最中、

主人が消毒液と、バンソーコーを貸してくれた。

「ありがとう」


「いいえ、しっかり手当してあげてください」


そう言って微笑みあい、

部屋へと帰っていった。