あたしはあれだけ一身同体を願っていた。


本当の三つ子なら、一人が苦しいときは全員苦しいはず。


不思議な力でそれを体感できないなら。


あえてその状況を作ってでも苦しみを分かちあいたいと思うのは、あたし達の宿命なのかもしれない。



理人が目を覚ますのなら、どんな困難に陥っても構わない。


理人が目を覚ますのなら、今後あたしに幸せが訪れなくても構わない。



――そう


あたしはさっき、十字架の前で誓った。



自分の幸せより理人の幸せを願ったばかり。