「えっ…もう?」


帰って来てからものの20分しか経ってないのに。


そんなに急いで病院へ戻るの?


でも…あたしも理人が心配だし、一緒に行こう。


「じゃあ、せめてお風呂くらい……お湯…張るね…」


ここに居る時くらい、ゆっくり体を休めたってバチは当たらない…


翔平も言ってた通り、みんなが倒れたらどうしようもないし。



苛立ってしまったことを後悔しながら席を立つ。




その背中に、


あたしの足を止まらせる声が聞こえた。






「………兄妹に……」