「この間、莉子んちまで迎えに行ってあげただろ?」 「………」 ……頼んでない とは言えず。 「美桜も自分の好きなの買ってきていいからさ」 小銭に蓋をするように手を握られてしまったら、 「………うん」 力なくそう言うしかなかった。