【完】彼氏が私に冷たい理由。

瑠美side

これって現実!?

あれから数十分…なぜか雨宮君の家に来ている。

神川君は『瑠美ちゃんがそう言うなら諦めるよ…。』と言って歩いて行った。

すると「行くぞ。」と手を握られ今現在沈黙が続いております。

「雨宮君…あの…「なぁ…俺の話聞いてくんね?」

私が何を言おうか悩んでいると雨宮は遮って言った。

「あ、うん。」

真剣な顔の雨宮君…カッコよすぎる///

「俺…瑠美が好きだ。」

「へ?あ、えっと…ぅん//////」

そんなストレートに言ってくるなんて雨宮君…頭おかしくなったのかな。

だって今までそんなこと言われたことないし。

てかぜんぜっん雨宮君冷たくないじゃん!

めっちゃ激甘なんですけど!

「今から言うこと絶対笑うなよ…。」

「うん。」

笑うようなことを言うのかな。
「俺…お前に嫉妬してほしかった…お前はいつも他の男と仲良さげに話してるから俺は嫉妬した…だから好きなのは俺だけなのかなって思ったしムカついた…俺が他の女といてもお前は何とも思わないのかと思ったら…。ごめんな?冷たくして…。」

そんなこと思ってくれてたなんて知らなかった。

「うぅ゛…ヒクッ…ぅ…うぅぅ゛ーーー…」

「お、おい!何で泣くんだよ!?」

私が泣いているから戸惑う雨宮君

「だって…嬉しいんだもん…。」

『ギュッ』

そう言った途端に私は雨宮君の腕の中にいた。

「っぇ!?あの…「で、お前はどうなんだよ?俺のことほんとに好き?」

えぇぇぇええ!?

あのとき言ったよね?

『雨宮君が好き』

だって…

もしかして…もう一回言うのぉぉお!?



「え、えっと…あの…好きだよ?」

「へぇー俺は瑠美を愛してるのに瑠美は好きって程度くらいしか俺のこと思ってねぇーんだ?」

えぇぇぇぇぇぇえええ!?

ま、まさか愛してると言えと?

てか雨宮君変わりすぎ!

だってまだ別れた後から数時間だよ?

ちょー甘いんですけど!

「言わないとダメ?」

「あ、当たり前だろ///」

そう言いながら目を逸らす…雨宮君♪

可愛すぎる///

「あ、あい…愛、してる…!」

噛みまくりだけど言いましたYO!

「よくできました。」

そう言った途端に私の視界は真っ暗に…なりーの

『チュッ!』

と可愛い音と共に私の唇に雨宮君の唇が触れたのだった/////

瑠美sideおわり

琉輝也side

「ねぇー今度は私の話聞いてくれる?」

キスをした後ほんの少しの沈黙が続いてたが瑠美がそう言った。

「あぁ。」

「私ね…雨宮君に告白されて嬉しかったの…大好きだもん雨宮君のこと…だから嫌われたくなかった。めんどくさい女なんて思われたくなかったから他の女の子と仲よくしないでなんて言えなかった。でももう我慢しないよ…。」

瑠美はそう言った後俺の耳に口を寄せて言った。

「他の女の子と…仲よくしないで…。」

そう言う瑠美を素直に可愛いと思った。

正直瑠美がこんなことを思っているなんて想像もしてなかった。

俺は瑠美を抱き締める力を強くした

「もう仲よくしない…俺が好きなのは瑠美だけだよ…。」

「えへへ///ドキドキして死ぬかも…。」

「フッ…そんなこと言ってるとキス以上のことなんて出来ねぇーぞ?」


途端にボッと赤くなる耳が見えた。

「雨宮君て意地悪なんだね…。」

「そうか?」

そんなこと言われたことねぇーぞ。

「うん!でもそんな雨宮君も好きぃ♪」

あんなに恥ずかしそうに最初は言ってたのに…

照れるわけでもなく上機嫌で言う瑠美…

「俺は愛してる。」

せめてもの対抗と思い言ったのに…

ん?

瑠美はなんの反応も見せない。

「瑠美?」

「……スー……スー……スー…ーーー…」

素晴らしく規則正しい寝息が聞こえたのは幻聴であることを祈る。

「嘘だよな?」

俺は抱き締めた腕を緩め瑠美の顔を見た。

すはと『コテン』と音がなりそうな勢いで瑠美の顔がコテと倒れた。

可愛すぎる…。

俺は瑠美を抱えてベットに移動して寝かせた。

俺も一緒に寝ようと思いベットに入ると俺に抱き付いてくる…瑠美…。

無防備にも限度ってのなあると思うのは俺だけか?



確実に俺じゃなければ襲われていたなと思いながら、瑠美の頬にキスをした。

これじゃ寝込み襲ってるのと変わらないなと苦笑いしながら瑠美の寝顔を見ていた。

長いまつ毛

ぷっくりした唇

スベスベした白い肌

綺麗な焦げ茶の髪

完璧すぎる容姿

どれほどの男が振り向き瑠美に惚れただろう…

楓に聞いたことがある。

瑠美に告白してもそれは告白に聞こえないと…

この言葉では分からないと思うから誰かさんの告白を例にして話してやるよ。

ある日の放課後…

『俺と付き合って?』

それなりにモテる男は真剣に告白

『うん!彼女にプレゼントでも買うの?』

悪気もなくそんなことを言うのは瑠美…

男はその言葉を聞いた途端目に涙を浮かべ逃げていった。

もちろん瑠美は首を傾げ不思議がっていた

っていう話…

俺はまた瑠美の寝顔を見ながら苦笑いした。

それから俺は理性を保つのに必死だった。

琉輝也sideおわり




瑠美side

琉輝也君と気持ちを伝えあって1週間がたった。

変わったことは琉輝也君と呼ぶようになったこと…

それに何より琉輝也君がヤバイんです!

「瑠美…」

現在屋上…

名前を呼びながら後ろから抱き締められている

「はい!」

この状態は琉輝也君が怒っているという無言のサイン

「また楓と二人で何話してたんだ?」

「恋愛相談されてただけだよ?」

そう楓から毎回毎回ヘタレな内容の相談を受けている。

楓が口を滑らせて何も言わなければよかったのに…あいつは絶対に許してなんてやらない!

また悪者にしてやるんだから!!

私の優ちゃんもあげないんだから!!!

「だからって二人きりになる必要はないだろ?ましてや男を自分の部屋に入れるなんて…俺だってまだ行ったことねぇーのに…。」

最後の方は何を言っているのか分からなかったがバッチリ最初は聞こえました!

てか仕方ないじゃん!

楓が半泣きで家に押し掛けてくるんだから…。

しかも隣同士を利用してベランダから飛び込んでくる。

鍵を掛けていれば私の名前を大声で言いながらベランダで居座っている。

こんな楓をどうやって処理するのよ!?

「だって…楓が…お「言い訳はいらねぇー。」

へ?

「あの…私のこと嫌いになっちゃった?」

不安を隠しきれず聞いてみると…

「そんなことで嫌いにならねぇーよ…でもこれからは楓と二人きりになるな…いや…他の男ともだ…後、藍川に抱き付くな。それだけは守れ。」

嬉しい…嫉妬してくれてるんだよね?

でも!

「優ちゃんは女の子だよ!?」

「あ?そんなの知ってる。」

いや…そんな不機嫌そうに言われても…

「じゃー何で優ちゃんに抱き付いたらダメなの!?そんなの私無理!優ちゃんだぁーい好きだもん♪」

「あぁ゛…俺の前で他の奴大好き何て言うな…せめて嫌いまでにしろ。」

おーい!

それ言葉の意味さえ真逆なんですけど!

普通そこは『好き』までにしろじゃないの!?

てかまず…そもそも私が

「優ちゃんのこと嫌いじゃないからそんなの無理!!」

「俺の言うこと聞けねぇーのかよ。」

「わ、私…そろそろ教室に戻ろーと!」

そう言いながら走って教室に向かった。

後ろから琉輝也君の叫ぶ声が聞こえたが無視

『俺の言うこと聞けねぇーのかよ』

それは危険信号が赤になる言葉の一つ

必ずその後に

『分からないんだったら体で教えてやるよ。』

という言葉が続く…

話に全く関係ないと思うのは私だけ?じゃないはず

今までは何とかキスまでで終わらせてきたがもうそんなことが何回もあるとヤバイらしい。

琉輝也君が言っていた…俺は男だと

そんなの見たら分かりますけど…

それに正直毎回毎回琉輝也君の行動はエスカレートしている。

一瞬のキスは苦しいくらいのキスになりしまいには舌を入れられる。

危険すぎる!

たった1週間でこんなにも甘くなるものだろうか…





「優ちゃーん♪」

教室に入りながら叫ぶ私は周りに冷たい目で見られても全く気にしない。

「どうしたの?」

至って冷静な優ちゃんは楓に肩を抱かれながら雑誌を読んでいる。

特に表情を変えるわけでもなく…

しかもまだ付き合っていない二人…

また楓がくっついていったんだろう。

最初は優ちゃんも楓に『重い』て言っていた…

だが楓とはしぶといもので離れないのだ。

それから優ちゃんは楓の存在を抹消したのだ。

残酷な優ちゃんに私は胸キュン♪

なんてなるわけもなく楓が可哀想に見えてきたのだ。

「聞いてよぉ~」

「聞いてるじゃない。」

弱々しい私の声に何とも冷たい言葉をサラッと言ってのける優ちゃん…

「琉輝也君が!楓に嫉妬するうえに優ちゃんにまで嫉妬するんだよ!!」

机をバンバン叩きながら言う私に冷たい目を向ける優ちゃん?

「五月蝿い…それにそんなこと言ってもノロケにしか聞こえないわ。」

「そんなぁ~」

優ちゃんなら何とか言ってくれるかと思ったのに…!

「瑠美は知らないだろうけど…あんたが私に抱き付いてくると私が雨宮に睨まれるの。」

とてつもなくうんざりした感じで私に言う優ちゃんに私の心は崩壊寸前…