どうして今まで
伝えられなかったんだ。
好きって二文字を。
幼稚園の時から
いっつも一緒で
付き合ってなくても
両思いじゃなくても
そばにいれるんならいっかって思って
逃げてたんだ。
なんか俺
すっげえかっこ悪い。
こんなんじゃ
にいなの彼氏なんかなれないよな。
臆病で情けなくて
そんな自分に腹立ってるくせに
八木先輩に八つ当たり。
そんな俺よりも
頼りがいがあって
ただの八つ当たりすら心配してくれる八木先輩の方が
にいなにはお似合いだな。
ピピーッ!
審判の笛がなる。
はぁ…次俺らだ。
ビブスを来てコートに入る。
ジャンプボールは
俺と…八木先輩。
八木先輩はでかい。
がちででかい。
196センチだ。
俺は178で
にいなは152。
あ、
にいなには、先輩でかすぎるんじゃないすか?
うんうん、でかすぎっすよ。
それじゃ
話すのもキスするのも
にいなが疲れるじゃないっすか。
って
先輩とはキスさせないけど。
やっぱ
先輩には譲りたくない。
にいなは俺だけのもの。
あのふわふわな髪も
ちっこい手も
真っ赤になる顔も
全部俺だけのものにしたい。
他の奴が触るなんて
考えただけでキレる。