力いっぱい拒絶し、足で寒河江を蹴って講師室まで走った

震えで足がもつれるのを感じたが、転ぶわけにはいかなかった!

講師室に入り、ドアを閉めて鍵をかける。

外では寒河江がむせている声が聞こえていた…

どうしよう…

私は辺りを見回して、逃げれる場所や、隠れる場所を探す


鍵閉めたから大丈夫、大丈夫…


ドアを見つめて言い聞かせた。

窓の外は真っ暗で大雨。三階だから飛び降りれない…

どこか、どこか…

意識をドアに集中させながら、部屋中を見渡した。



やがて外が静かになった

もしや、諦めて帰ったかもしれない…そんな期待が込み上げて来る…



しかし、それは甘い考えだった

講師室の鍵穴がゆっくりと回り、ガチャンと鍵があけられる!

身体が凍り付くような、身動きが取れなくなるくらい恐怖に襲われる

ドアがカラカラと開けられ…

そこにいた寒河江の顔は怒りに歪んでいた

「蒼湖、手加減しないからな!」

寒河江はゆっくり入ってきて、ガチャンと鍵をかける!

まるで合図かのように、私はその音と共に走り出す

それを見て寒河江もすごい勢いで追いかけてきた

嫌!怖い!!