ゆっくりと目を開けていく。 視界に入るのは天井ではなく自分の手と誰かの手だった。 手にぬくもりがあったのは君が私の手を握っていてくれたんだね、 「平助…」 平助は私の手を握ったまま寝ていた。 起きる様子はない。 私も黙ったまま毛布を平助にかけてその繋がっていた手をそっと離して部屋を後にした。 廊下は静寂で包まれていた。 「遠藤…」 廊下の影から土方さんが出てくる。 何か言いたそうだ。 まぁ、内容は大体解かるけどね、