平助side
月華が自分の世界に入っている時、俺の脳裏には土方さんに言われた言葉が流れた。
『あいつは何か隠している。山崎にも監視させるが、もしあいつが変な行動を取ったら斬れ』
何の迷いもなくそう言った土方さんにそれは仕方のないことですよね?なんて言わなくても分かた。
聞かなくても分かっている事なのに、
俺の中では
あいつはいい奴だ
あいつは間者じゃない
そんな言葉が出てきて土方さんの言葉を否定する。
俺が腕を掴んだ時だってあいつは寂しそうに笑うだけで
泣こうとしない
たしかに何か隠している、
けど、それはあいつにとって悲しいもの。
時々見せるあの寂しそうな顔はきっとそれを思い出して…
「平助」