月華side






口付けした平助はもう冷たかった。



息をしていない彼の頬を撫でる。



穏やかに眠っている



「平助…」



名を呼んでも返事がない



「平助?」



うん?と聞き返してもくれない




「―――ッ、
ふぅっ、あぁっ…うぅ…
―――平助ッ!!!!!!!!!!!」





彼がいなくなる瞬間はあまりにも突然で、





彼の温もりを感じられない事が凄く怖く感じた




手を握っても握り返されない



その腕でもう抱き締めてもくれない



その声で名を呼んでもらえない




「平助ッ」