間者の隊務が終わり戻ってきた一の報告は驚くものだった。




「局長暗殺を企んでいるようです」




土方さんの部屋にいた幹部はどよめいた。


もちろん私も。


近藤さんの命を狙うなんて…


命知らずめ


近藤さんの周りには頼もしい人達がいる。


それに私だって…


この時ばかり伊藤が馬鹿すぎて可哀想なんて思った事はない。



「今月の十八に御陵衛士をしまつしる」


「えっ…」


「お、おい、土方さんあいつはっ…」


左之さんと新八さんが私の顔を覗く。


それもそうだ。


今は平助も…



「平助は連れ戻す」



その言葉にまた泣きそうになった。


そんな私に気がついたのかゴツゴツした大きな手が私の髪を撫でる。



「安心しなさい」


「はい―――ッ」