土方side








あれから月日は流れた。



誰もが寝静まった夜。



一つの影が俺の部屋の前で止まる。




「副長、斉藤です。」


「入れ」




その影の招待は御陵衛士になった斉藤だった。



「どうだ?」


「はい、最近伊藤の動きが怪しくなってきております。
時折、会話の中に新撰組と聞こえるので警戒が必要かと…」


「ん、ご苦労。
…すまんな、間者を頼むなんて」


「いえ、新撰組のためならお安い御用です」




そう、斉藤は間者として伊藤の下へ送り込んだのだ。



そして、もう一つは…



「最近、あいつの様子は…」


「はい、月華と会ったと聞いて日からは何とか気持ちを持ち上げている様子。
しかし、時折見せる顔はあいつの事を考えているのでしょう。」


「…そうか…」



今の月華と同じ、か…