今の言葉でイラついたのか刀を勢いよく鞘から抜いて私に向ける。



「行くぞぉぉぉぉぉ!!」



その言葉は仲間への合図か、それとも私へ合図か…



まぁ、別になんでもいいや。



十人が一斉に私に向かって走ってくる。



遅い、遅くてのろまな亀みたいだ。



あ、亀が可哀想か。



こんなクズ共と一緒にされて…



「うぉぉぉぉ!」


「何?
叫ばないと戦えないの?」



――ザシュ…



「うわっぁぁっぁぁ?!」



久しぶりに見る赤い花。



次々に倒れていく男共。



「ヒィィィィッ」



恐怖に歪むカオ。