何の変化もなくまた一週間が経った。
今、私は夜番の巡察中である。
同じ隊の平助とは二つに分かれて巡察をしている。
他の平隊士達も最近の私達に疑問があるようで二つに分かれた途端質問攻め。
最初は適当に返していたがハッとした時には遅かった。
複数の気配が私達を囲んでいる。
さすがに気付いたのか皆は黙ってその場に止まる。
背中を合わせて丸くなる。
たよりになるのは月明かりだけだった。
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ???!!!」
私の後ろで叫び声が聞こえる。
「どうしたの?!」
「腕を斬り付けられたっ」
いつもの私なら気が付いていたはずなのにッ
刀を構える、が、集中できない。
私は隣で刀を構える奴の耳元で負傷者をつれて皆で分かれた方の組に伝えに行くように言った。