「お前っ!!」
黒い奴は私の顔を見た瞬間驚きの声を上げる。
まったく失礼な奴だ。
「近藤、この者を此処の隊士にする」
「え?!し、しか…「冗談じゃねぇ!こいつは女だぞ?!」
予想通り。
黒い奴は拒否するだろうと思った。
「お主に聞いているのではない」
「!!」
ナンカ。
空気悪いな…。
私は何気なく近藤さんの顔を盗み見る。
記憶の中のあの人にそっくりだ…
「ん?私の顔に何かついているかね?」
「い、いえ…ジロジロみてすみません」
「かまわない」と笑う近藤さんはやはり優しそうな人だ。
あぁ、
あの人は今何処にいるのだろうか…
できれば、
父のことを教えたいものだ。
芹沢さんと黒い奴は今だに口喧嘩をやめない。