その日、それぞれの部屋へ戻った。





私と平助は相部屋だから何とも言えない照れくさい空気が流れた。





「月華」





でも、その沈黙を破ったのは平助だった。




振りかえると赤くした顔で口元をかくしていた。





「俺、お前の事大事にするからっ…その…」



言いかけた平助は私の隣に座り耳に口元を寄せた。



「お前の全て、俺にくれ…」



照れてるくせに瞳は私から逸らさなかった。




「私を、あげる…///」




交じ合う視線はお互い閉じ重なった唇は震えていた。



冷たい布団に私達は身を寄せ一つになった。