「解かってたはずなんですよ?」



「あぁ…」



「月華が平助の事好きだって、」



「あぁ…」



「それなのに、何ででしょうね?」



「…」



「勝手に涙が溢れるんです…」







蹲る僕の髪を土方さんはずっと撫でていた。



好きだったんだ…



初めて人を愛しいと想った。



願わくば僕の手で幸せにしてみたかった…




「幸せになって下さい…」



かすれた言葉は騒がし廊下に掻き消された。






総司side*end