平助side
「キミが好きだ…」
月華の耳元で囁いていた言葉にズキッと胸が締め付けられた。
何て場面に俺は来ちまったんだ…
総司があいつの事を好きだって事は知っていた。
だからと言って俺は何もできなかった。
総司みないに剣の腕がたつ訳じゃねぇし、男前でもない。
そんな俺があいつに好きなってもらえる確率があるとしてもほぼないに等しい。
それでも、俺は…
影から覗いていた俺を一瞬総司が見たような気がした。
総司は一度あいつから離れると顔をあいつに近づけようとした。
確率はたしかにないに等しい。
でも、あいつは誰にも取られたくねぇーッ!!
気付いていたら俺はあいつの手を取り走り出していた。
平助side*end