ごめん、と言いながら手を差し出してくれる総司に素直になれずその手を取らずに首を横に振り続けた。



ふぅーと息を吐いたかと思うと差し出していた手が私の頭へと伸びてきた。


頭にたどり着いた手は私の髪を撫でた。



「平助でしょ。」



図星のあまり顔をバッと上げてしまった。


これじゃ私が平助のことを好きだって言っているようなものだ…




「ふふ、大丈夫。皆解かってるよ。
気付いていないのはキミと平助だけ。」




その事実に唖然をする私を笑いながら総司は立たせてくれた。




「気付いてないって思ってた?」




何も言えず首を縦に振るとまた総司は笑った。




「なら、これも気付いてない?」




言っている意味が解からず総司の瞳を覗くと悲しそうに揺れていた



ふっと口元を緩めた総司は私の耳元で囁いた。








「キミが好きだ…」






月華side*end