只走り続けた。


きっと平助なら言い訳をしに来る、でも、言い訳なんて…


いや、でも、


自分の好いた人と接物できて嬉しいはず、なら報告?







そんな報告、聞きたくないッ!!





涙で前が見えない。


周りが私を見る目なんてどうでもいい。


早く、早く、此処から… 




――――ドンッ――



「キャッ…」



誰かとぶつかってしまいその弾みで身体が床に打ち付けられる。



腰を打ったのか、痛みがはしり手でさすってみた。




「あれ?月華?」



その声の主は私のよく知る人だった。




「総司…」