月華side
総司の体調も少しばかりよくなったある日、私達は何故か島原に飲みに来ていた。
言い出したのは左之さんと新八さんで何故か平助を見て頑張れよって言っていた。
あぁ、もしかすると彼の好いている人は島原にいるのかもしれない…
そんな応援もできない心持ちのまま私達は島原にへとやってきた。
美しい花魁は綺麗な振袖をヒラリヒラリと舞わせていた。
私にはできない事。
薄汚れた自分が着ている袴に目をやるけど、悲しくなるだけだった。
「藤堂はん、お飲みになられてますか?」
綺麗な花魁が彼に近付くたび胸を締め付けられる。
本当、私って嫌な奴だ…
「おぉー飲んでるか?」
新八さんが酔いながら私の肩に腕を回した。