山崎side
俺は鈍くない。
だから屯所の空気やあいつの視線の先だってすぐにわかってもぉた。
それを意味してしまうのは、俺の恋は叶わんちゅうことやった。
「ねぇ。ススム…最近皆そわそわしてるよね…なんでだろ?」
こいつは鈍感だから言葉にしないと絶対に気付かない。
「せやな~…まぁ、お前は自分の気持ち、大切にせんとな?」
「へっ///?!な、ナンデっ///!!」
気付いていないと思っていたのかあいつの頬は赤くなっていく。
あぁ、本当、悔しいわぁー
それが俺を想ってやったらええのに…
「でもね?」
いきなり話し出したあいつの声色はすごく暗かった。
「きっとあの人には他に好きな人がいるんだよ…」
そう呟いたあいつの頬を涙で濡れていた。