月華side
先ほどとは違う優しい顔で芹沢は私を見据えた。
お梅さんも私にずっと微笑んでいる。
さっき、
あれだけ酷いことをしたというのに…。
「お主、此処の隊士になれ」
………。
「は?」
私は芹沢が言った意味がわからない。
たしか、
此処の隊士になれとかなんとか…
「此処の隊士になれ」
「何で私がこんなとこに入らなきゃいけないんですか?
お断りします!」
冗談もいいとこだ。
芹沢も馬鹿なのか?
さっき私はお梅さんを殺そうとしたんだぞ?
そんな奴を置いておくなんて…
不安なはずなんだ。
「なぁ、月華はん。」
お梅さんはとても優しい声色で私の名を呼ぶ。
まるで母のように…