池田屋事件から数日。



まだ沖田さんも平助も目が覚めていない。



私はススムから平助の面倒を頼まれた。



額に包帯が巻かれた平助は痛々しかった。



「ごめんね…」




自分の無力さに苛立ちを覚える。



結局、二人は私を愛してくれていた。


何も返す事ができなかったうえ、私はそんな二人と家族を壊した。


そんな私がのうのうと生きていていいのだろうか…




平助の傷だって、私がつけてしまったもの。



何で私一人だけ無傷なのよっ…





「っ…」




零れ落ちる雫は平助の頬を濡らしていく。




「ごめんなさいっ…」









月華side*end