平助side






笑わないでねと前置きを置いた月華は話し始めた。






「今思うと私の行動は皆のためじゃなくて、自分のためだったんだ…



古高から情報を手に入れられなくて、『失敗』した私に、私は一人で被害妄想してた…。



『失敗』した私なんて信じてくれないって勝手に思った。



小さいときから一人で生きてきたから唯一の光が近藤さんだけだったんだけど…


近藤さんと会えることだってなかったから、信じる、信じられる、信じれる、信じたい、なんて思ったことがなかった。


けど、此処の皆は優しすぎるんだよっ…

初めて人を信じてみたくなった。

皆は私を信じてくれた。


それが嬉しくて舞い上がってたんだ。


だから『失敗』した私は勝手にもう皆は私を信じてくれないなんて思った。


だれもそんなこと言ってないのに、でもそれが当たり前だと思ってた。


だから、皆に捨てられたくなくて、ならそのためにはって考えたら


『成功』しなきゃって考えて…


一人で、古高のとこへ…」










ごめんなさいとまた泣いたあいつの髪を撫でた。