着替え終わった私は土方さんの部屋へ向かった。






「土方さん。平助と…」
「月華です」




一言そう言うと戸を開けたが私は何もなかったように戸を閉めた。





「どうした?」




平助が不思議そうに聞いてくるけど今の私はそれどころじゃない。


見てはいけないものを見てしまったような気がして…


嫌、でもたまにはこういう事をしないと人の心ってあれだから…


意外と弱いから八つ当たり的な感じのものをしないとやっていけないのかも…?


それに土方さんだし、何かからかいやすいし、うん、


あれだよね?


馬鹿にしてる訳じゃないけど、ほら、


たまには上の人に文句を言わないと気がすまないって奴…??



「…たまにお前壊れるよな…」



肩を叩かれて我に返る。


呆れたように笑った平助は「俺も同じ気持ち」とだけ言って戸を開け先に中へ入って行った。